中国に自生するウリ科の多年草。古来、中国では「不老長寿の果実」といわれ、長い間、皇帝しか口にできない門外不出の食材でした。秘薬として珍重され、高価な漢方として扱われてきました。産地は、広西省チワン族自治区。羅漢菓はこの土地の気候風土と土壌でしか育ちません。
有効成分としては、エイジングケアに効果が期待できるビタミンEや、顔色を良くして貧血を予防する鉄が非常に多く含まれています。さらに骨や歯を強くするカルシウムやマグネシウム、リン、亜鉛、ケイ素などのミネラル類が豊富に含まれているため、健康や美容に関心のある方には効果が期待できます。
★トリテルペン配糖体
強力な抗酸化作用、抗ストレス作用など優れた効果のあることが報告されています。老化やさまざまな病気の原因となる活性酸素の作用を抑制することが、科学的に解明されてきました。過剰な活性酸素を除去し、過酸化脂質の生成を抑えて、肌でのタンパク質と過酸化脂質の合成を抑えるため、シミ予防に効果が期待できます。抗酸化作用は、シミ同様、ヒアルロン酸の劣化を防ぎ、保湿力の低下を最小限に抑えます。
★それ自体にはカロリーはありませんが、羅漢果を甘味料にした場合、若干の果糖も含んでいるため、カロリーゼロとはいえませんが、血糖値をほとんど上昇させないため、糖尿病対策に効果が期待できます。糖分吸収の抑制作用は、糖化防止につながります。体が酸化すると糖化も進行します。抗酸化、抗糖化は美肌づくりには大切です。
食物繊維、ビフィズス菌の栄養となるトリテルペン配糖体には整腸作用もあり、便秘改善にも効果が期待できます。
★中国の清王朝時代に少数民族ヤオ族の王が原因不明の咳がとまらず困っていたところ、羅漢という僧侶がある果実を煎じて飲ませたらたちどころに咳が止まり、王は大いに喜び「長寿の神果」と名付け、人々はやがてこの僧侶の名にちなんで「羅漢果（神果）」と呼ぶようになったということです。
ただ、この果実は国王が門外不出の果実として外部への持ち出しを永年禁じていたために
中国でもごく一部の地域でしか流通していなかったようです。
そして現在も中国政府は「国家保護植物」に指定し、生のままで国外に持ち出すことを堅く禁じ、中国国内でのみ“生鮮羅漢果”の加工が許されているのです。