タバコと活性酸素

活性酸素は体に悪い!とよく耳にしますが、確かに通常の酸素に比べて酸化させる力は非常に強く、過度に発生するということになると、我々の体を酸化させることにより、老化や病気を招くことになります。
私たち人間は常に酸素を体内に入れて生命を維持しています。その酸素の約2%程度がミトコンドリアの中で活性酸素に変化します。この活性酸素の殺菌力は非常に強く、体の中に入ってきたウィルスや細菌を消滅させるのです。実は適度な活性酸素は、私たちの体を守ってくれていると言うことが言えます。

それでは、タバコも体に悪いと言うことをよく聞きます。ではタバコと活性酸素の関係を考えてみましょう。

タバコの煙には活性酸素や、その発生を助長する有害物質が数多く含まれています。血液中に入ると、動脈硬化の原因となる酸化LDLをつくる原因ともなります。タバコの中には複数の発がん性物質やその他の有害物質が多数含まれていることで、体に悪いだけではなく活性酸素を大量発生させる引き金になっていると言うことです。

1995年にアメリカの『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスン』と言う権威のある臨床医学雑誌に、その報告が発表されました。
10人の喫煙者と10人の非喫煙者の酸化ストレスのマーカーである、イソプロスタンと言う物質の血中濃度を調べたところ、喫煙者で高く、非喫煙者では低い、と言う結果が得られたのです。

そして、喫煙者が禁煙した場合、2週間後にはイソプロスタンの濃度も低下。このことから、タバコを吸うと活性酸素によるダメージが増加し、禁煙によって減少することが証明されました。

タバコを吸えば活性酸素が原因である病気
動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞、がん、糖尿病、胃潰瘍、肺炎、脳血管性痴呆症、アルツハイマー型痴呆症、アトピー性皮膚炎、関節リウマチ、白内障、未熟児網膜症などーーになる確率が高くなると言うことです。

それでも貴方はタバコ吸い続けますか?