ストレスで消費される栄養素

ストレスを受けると、ビタミンB1
・ビタミンC・パントテン酸・カルシウムなどの消費量が増えます。これらの栄養素は、健康維持に欠かせないものだけに、不足を補う事はもちろんのこと、ストレスで身体的ダメージを受けないためにも、これらの栄養素が豊富に含まれる食品を、多めに取る必要があります。

●ビタミンB1

ビタミンB1は、体内で糖質がエネルギーに変わるのを助ける働きをしていますが、この他に脳の中枢神経の働きを、正常に保つために欠かせないもので、「精神的ビタミン」とも呼ばれています。ビタミンB1が不足すると、イライラするようになるだけでなく、不眠・集中力の低下など、精神的なストレスを強めることになります。

●ビタミンC

ビタミンCは、ストレスと戦う作用がある、副腎皮質ホルモンの合成を促進します。ストレスがかかると体内で不足しやすくなるので、ストレスがかかっているときには、多めに取るようにしましょう。

●パントテン酸

ビタミンB群の1種のパントテン酸は、副腎皮質ホルモンの合成を促進しますが、神経伝達物質の合成にも関わっており、ストレスへの抵抗力を高めます。

●カルシウム

イライラしていると、カルシウム足りている?
などと言うように、カルシウムには神経を鎮静させる作用があり、「心の安定剤」とも呼ばれています。1日に600ミリグラム以上のカルシウムを取るように推奨されていますが、吸収の悪いミネラルなので食事では不足しがちである上に、リンを取りすぎるとカルシウムとして使われずに排泄されてしまいます。

リンは加工食品の食品添加物として使われていて、カルシウムと結びついたリン酸カルシウムは吸収されにくく、不要なものとして排泄されるからです。

●精神的なストレスを回復させる良質なタンパク質

ストレスがかかっているときには、タンパク質の消費量が増えることが知られています。ストレス状態に対応するストレスホルモンは、タンパク質から作られるので、消費量が増えるのです。精神的なストレスが高まっているときには、身体的なストレスも高まりやすく、体内のタンパク質が破壊されやすくなります。

そのため、ストレス状態にあるときには、体内のタンパク質を補うために、食事で良質なたんぱく質をとることが大切です。良質なタンパク質と言うのは、体に必要なタンパク質を合成するために欠かせない、アミノ酸がバランスよく含まれているタンパク質のことで、肉類、魚類、卵、牛乳、乳製品、大豆、大豆食品(納豆や豆腐など)などが挙げられます。