食物に含まれる不思議な美肌成分

●食べ物の色素成分が肌に効く

私たちの肌の老化は、野菜や果物、エビや鮭などの魚介類、海藻等に含まれている、機能性成分でカロチノイド(色素成分)と呼ばれる成分によって改善することができると言われています。カロチノイドはある種色素の成分で現在では約600種類ぐらいは確認されています。このカロチノイドは植物だけではなく動物性食品にも含まれる脂溶性の色素で、アルコールに溶けるカロチン類(炭素と水素でできている)、アルコールに溶けないキサトフィル類分類されます。また、βカロチンは体内でビタミンAに変わるので、プロビタミンAとも呼ばれています。そしてカロチノイドはいずれも脂溶性なので、油とともに摂取すると吸収率が高まります。(ちなみにポリフェノール、ビタミンCは水溶性)

●肌で起こる悪魔のサイクル

私たちの肌の老化は大きく分けて、光老化と加齢老化に分けることができます。そしてその70%が光老化で、これをいかに防ぐがかが大きな問題なのです。光老化の犯人は紫外線で、紫外線は皮膚内部で一重項酸素と言う非常に強力な活性酸素を生み出し、皮膚の細胞膜(燐脂質、コレステロールなど)を脂質ラジカルに変化させて、その脂質ラジカルは酸素と反応することによって脂質ペルオキシラジカルに変化し、細胞膜で過酸化脂質を発生させます。さらにこの過酸化脂質は鉄と反応することで出ている脂質ペルオキシラジカルを発生させ、悪魔のサイクルが起こり皮膚細胞をさびつかさせます。

紫外線→→→一重項酸素→→→脂質ラジカル→→→脂質ペルオキシラジカル→→→過酸化脂質→→→脂質ペルオキシラジカル→→→過酸化脂質→→→脂質ペルオキシラジカル→→→過酸化脂質→→→→繰り返す・・・→→→→

●カロチノイドが悪魔を撲殺

これにストップをかけるのが、脂溶性(細胞膜で動く)のカロチノイドやビタミンE。

カロチノイドの一重項酸素の消去能力は強力でビタミンEの50から100倍の力を持っています。常に紫外線にさらされている動植物は、カロチノイドで紫外線の外から身を守っているのです。このカロチノイドは人間にも有効に働き、日焼けやシミなどにも予防してくれます。

カロチノイド

●組み合わせて摂ると効力アップ
体内に吸収されたカロチノイドは、種類によって異なる臓器に貯蔵される傾向があることや、(βカロチンは心臓、膵臓、皮膚に、ルテインは水晶体、網膜に、リコピンは肝臓、前立腺、乳腺)また、病気になると特定のカロチノイドの血液濃度が下がることもわかってきました。

1つのカロチノイドではなく、いろいろな種類の複合したカロチノイドを摂取すると良いと言われています。

《カロチノイドの種類、多く含む食べ物》

▼Βカロチン(黄色い色の色素)
かぼちゃ、シソ、ニンジン、アシタバ、ほうれん草、

▼αカロチン(黄色の色素)
にんじん、かぼちゃ、パーム油

▼リコピン(赤色の色素)
トマト、トマト製品、柿、スイカ

▼クリプトキサンチン(オレンジ色の色素)

みかん、柿、びわ、とうもろこし、レモン、赤ピーマン

▼ルテイン(黄色の色素)

ほうれん草、ブロッコリー、芽キャベツ、そば、とうもろこし

▼ゼアキサンチン(オレンジ色の色素)
クコ、レバー、卵、ブロッコリー、オレンジ、とうもろこし、マンゴー、

▼カプサイシン(赤色の色素)
唐辛子、ししとう

▼アスタキサンチン(赤色の色素)
鮭、大、カニ、いくら、エビ

▼カンタキサンチン(赤色の色素)
食用キノコ、鮭、ます

・・・・・・やっぱりしっかり野菜ですね!