脈の速い動物は寿命が短い

動物学者の本川達雄の著書「象の時間ネズミの時間」と言う本が話題になったことがあります。それによると、哺乳類は体重と寿命が比例しており、その寿命を決定するのが、生涯にうつ心拍の総数であると書いていました。

すなわち、巨大な象は心拍数が遅いので長生きする。小さなネズミは心拍数が早いので(毎分400回)寿命が短い。と言うことになります。まるで拍動時間計があるかのように、心臓が20億回行動すると命の幕を閉じるそうです。

物理的な時間で測れば、象は、ネズミよりも長生きだが拍動時間計では同じ寿命といえます。

アンチエイジングでは物理的時間でも拍動時計でもなく、その人が実際の年齢よりも精神的にどれだけ前向きか、内臓がどれだけ健康か、と言うことが基準になってきます。たとえ老いても、若者に負けないボディーバランスと心のエネルギーを持っていることが、若さと言えると思います。

●サムエル・ウルマンの詩
「青春」
青春とは人生の或る期間を言うのではなく心の様相を言うのだ。
優れた創造力、逞しき意志、炎ゆる情熱、怯懦を却ける勇猛心、
安易を振り捨てる冒険心、こう言う様相を青春と言うのだ。
年を重ねただけで人は老いない。理想を失う時に初めて老いがくる。
歳月は皮膚のしわを増すが、情熱を失う時に精神はしぼむ。
苦悶や、狐疑や、不安、恐怖、失望、こう言うものこそ恰も長年
月の如く人を老いさせ、精気ある魂をも芥に帰せしめてしまう。
年は七十であろうと、十六であろうと、その胸中に抱き得るものは何か。
曰く驚異への愛慕心、空にきらめく星辰、その輝きにも似たる
事物や思想に対する欽仰、事に処する剛毅な挑戦、小児の如く
求めて止まぬ探求心、人生への歓喜と興味。

人は信念と共に若く 疑惑と共に老ゆる。
人は自信と共に若く 失望と共に老ゆる。
希望ある限り若く 失望と共に老い朽ちる。

大地より、神より、人より、美と喜悦、勇気と壮大、そして
偉力の霊感を受ける限り人の若さは失われない。
これらの霊感が絶え、悲嘆の白雪が人の心の奥までも蔽いつくし、
皮肉の厚氷がこれを固くとざすに至れば、この時にこそ
人は全くに老いて神の憐れみを乞うる他はなくなる。

脈の速い動物は寿命が短くて、脈の遅い動物は寿命が長いかもしれません。しかし私たちの寿命はその中身が大切だと思いませんか?

★上の詩にあるように・・・歳を重ねただけでは人は老いない!