脳の重さ

●年齢とともに軽くなる

一般に60歳以上になると脳は軽くなっていく。脱髄と言って、神経の鞘の部分が痩せてくるからですが、それとボケとは直接関係はありません。ただし、ボケている人の脳は老化が激しく脱髄もより多く、また神経細胞の壊死もあり脳の容積が小さくなっています。よって、普通の人と比べ軽くなっているのです。

●脳の重さは何キログラム?

脳の重さ(大きさ)は人の成長に伴うが、早い場合は10代で、遅くても20代の前半でほぼ完成すると言われています。脳の働きは重さとは関係がありませんが、脳の重さを平均で見ると、成人男性でおよそ1450グラム女性で1250グラムと言われており、男性が重い分だけ男性が賢いと言うことではありません。

●脳の働きは重さではない

脳はいろいろな経験をするほど、脳の神経細胞同士をつなぐ神経繊維(シナプス)の数が増えるのです。その結果、情報の伝達機能はアップし、脳内ネットワークが広がります。それが脳の働きが良くなると言うことなのです。脳の機能は神経細胞の数と、ネットワークの数の両方によって支えられていることになります。

●ネアンデルタール人の脳

かつてヨーロッパからアジアにかけて勢力を誇っていたネアンデルタール人は1500ないし1600グラムと我々より大きいのを持っていたと言われています。ネアンデルタール人が文明を築くことができず、我々の祖先が文明を築けた事は決して脳の大きさだけの問題ではないことを示しています。

余談ですが、これ以上の脳の増大は、骨盤の大きさから不可能と言われています。